「木桶職人復活プロジェクト」in 小豆島

こんにちは。本日もご訪問頂きありがとうございます。
この週末は、豆腐マイスター、アスリードフードマイスター友達からお声かけ頂き
木桶職人復活プロジェクト」のイベントに参加するため、
小豆島にあるヤマロク醤油さんへ行って参りました。


総括してひと言で言うと、
「楽しい交流の時間を通じて、本当に学びの多い、心から応援したいと思うイベント」 でした。


今回は木桶職人復活プロジェクトのHPとリーフレットからその概要、内容を抜粋しながら
現地での様子をレポートしたいと思います。

醸造に木桶を使う意味
日本の調味料の基本、「醤油」「酢」「味噌」「酒」は江戸時代まで全て醸造されていたそうです。
そしてこれらの調味料の共通点は”微生物の発酵によるもの”です。
微生物は木桶に住みつき、発酵が行われていきます。

蔵見学の時にヤマロク醤油さんの職人さんが仰ってた言葉、
「私達は微生物の中にお邪魔させて頂いている。」という言葉がとてもピッタリきました。

木桶を作る職人、そして木桶文化を守るために
現在使われている木桶の多くは戦前に作られたもの。
新桶がほとんどつくられない時期が続いたため、醸造用の木桶を製造する桶屋さんも残すところ1社のみ。
木桶は酒蔵で数年使われた後、一度桶職人の元で組みなおして
その後、味噌醤油の醸造のためにリサイクルされます。
その寿命はおよそ100年~150年。
現在はコストの面でプラスチックやステンレスの桶に変わり、
新しくリサイクルして使う醤油屋さんがなくなりつつあり、
やがては今から約50年後にはほぼ全ての木桶が使えなくなってしまう。
このままでは日本の伝統文化が消えてしまうということに繋がります。

そこでその日本の文化を守るために立ち上がったのが小豆島のヤマロク醤油の山本さん とその仲間のみなさんです。
(リンクをクリックすると「五代目物語」が読めます。)
山本さん、小豆島の男気のある大工2名とともに木桶職人を目指して修行し、
仲間達とともに新桶の製作に取り組みました。

木桶職人復活プロジェクトを通じて日本の食文化を守るため
その後は毎年ヤマロク醤油さんで「木桶職人復活プロジェクト」のイベントを行い、
全国の熱い醤油職人さん達をはじめ、多くの食品業界、料理研究家が集っています。
座談会では、道の駅の代表、食の卸売業、食のコーディネーターそれぞれの分野からのエキスパートの方々がパネリストとして参加され
木桶醤油やこれからの食文化について、それぞれの視点から熱い想いを語られておられました。

「醤油を販売する側としても、その醤油をどうやって伝えていくか、
その商品の裏側にあるストーリーを熱く語ることができなければ売れないし、
職人さんの想いを伝えることで、商品はひとつの「消費者側がVOTEする(投票する)もの」に変わる。
「今の時代は特に、そのVOTEするものを消費者側が探している。」
「日本の食文化を残していきたい」という木桶職人復活プロジェクトの活動を通じて共感したからこそ、
それぞれの立場、持ち場に立ち返ってできるベストなことを僕たちはしている、ということを
仰っていました。

ヤマロク醬油さんの山本さんのこの想いが全国から集まられた方々どんどん全国に繋がっていく、
そんな熱い想いを受け取る、
とても貴重な機会を頂くことができて嬉しい限りでした。

私は初めて参加をさせて頂きましたが、木桶で作った醤油の美味しさを初めて知り、そのまろやかな味に感動しました。


私も熊本の醤油屋さんを応援していますが、お声をかけてぜひ来年は足を運んで頂きたい、と思います。

日本の食文化を守りたいと熱い想いで活動をされておられる方々がたくさんおられることを
この大阪のひとりのおばちゃんが書く記事を通じて伝わってもらえたらなぁと思います。


2023.1.29 yukari

<リンク>
木桶職人復活プロジェクト 
ヤマロク醬油
木桶仕込みの蔵一覧(木桶職人復活プロジェクトより)


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